いよいよ節分の時期ですね。
おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に豆まきも良いですが、豆ばかりとはいかないのが節分の献立ですよね。
ただ、高齢者向けの献立を考えるといろいろ疑問が出てきますよね。
この記事では病院や老人ホームなどの施設で採用されているレシピなどと一緒に、高齢者に人気の節分の献立をご紹介したと思います。
これであなたの節分メニューを考える負担が少しでも減れば、嬉しいです!
節分の献立とは?
本来、節分は、年4回の季節の変わり目(立春、立夏、立秋、立冬)の前日のことで、一般的には2月3日のことを指します。
この季節の変わり目に無病息災などを祈願して、邪(鬼)を払う豆まきやいわしの頭、柊の葉などが飾られます。
そんな節分の習慣に関連した献立には、
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などのメニューが多いです。
病院や施設で採用される高齢者用の献立の特徴は?
病院や老人ホームなどの施設で提供されている高齢者用の献立にはどのような特徴があるのでしょうか。
一番に気にしておきたいのが、実際に食事を食べる方の食事に関するからだの変化です。
そのからだの変化に合わせて、献立に工夫が必要になっていきます。
- かむ力が弱くなる
- 飲みこみにくくなる
- 味覚が低下しやすい
- 脱水になりやすい
- 便秘になりやすい
- 消化吸収力が低下しやすい
それぞれのからだの変化に応じて、病院や施設では次ような献立への工夫があります。
高齢者用の献立:かむ力が弱くなったとき
食材は、かみ切りやすい、口に入れやすい大きさに切ります。
食材に隠し包丁を入れて、食べやすくします。
また、一方で、食材をすべて細かく刻まない方が口の中でまとまりやすく飲みこみやすくなります。
結果、かむ力が少なくても食べることが出来ます。
献立の例:肉じゃがなどの大きめの野菜の料理
高齢者用の献立:飲みこみにくいとき
片栗粉やくず粉で料理にとろみをつけます。
少し硬めにするなら粉ゼラチンを使ってゼリー状にします。
調味料では油脂やケチャップなどが相性がいいので、活用していきましょう。
献立の例:煮込みハンバーグのソースにとろみを加える
高齢者用の献立:味を感じにくいとき
味が感じにくいからといって、リクエストのままに、味付けを濃くしてしまうと塩分の取りすぎとなります。
そんな時は、香りがやや強い食材や香ばしさがあるものを活用しましょう。
昆布やカツオなどのだし汁でうま味をあげることもおススメです。
例:だし巻き卵を濃い目のだしにする
高齢者用の献立:脱水が気になるとき
年を取るごとに、からだの変化を感じにくくなる傾向にあり、喉の渇きもその一つです。
高齢者の脱水の原因は、単純な水分を摂る量が減るからだけでなく、食事量の低下や腎機能の低下などもあります。
毎回の食事で飲むお茶や水分の量を調節するために、「コップ一杯を飲み切る」などの習慣をつけてみましょう。
献立では、汁物を多く取り入れると、水分摂取には効果的です。
例:みそ汁、スープ
高齢者用の献立:便秘がちなとき
便秘の解消には「水分」と「食物繊維」が効果的です。
また、ヨーグルトなど整腸作用のある食品の活用がおすすめです。
海藻などの水溶性の食物繊維と豆やキノコ類などの不溶性の食物繊維をバランスよく取りましょう
例:大根ときのこのスープ
高齢者用の献立:消化吸収力が低下しているとき
消化する力が落ちているときは、出来るだけ胃に溜まらないように調理することがオススメです。
煮る、蒸す、焼くといった調理方法がおすすめです。
脂っこいものよりさっぱりしたもの、冷たいものよりも温かいもの、硬いものよりやわらかく調理された食事が望ましいです。
例:かぼちゃのごま和え
高齢者に人気の節分献立とは?
それでは高齢者用の節分の献立にはどのようなメニューが良いのでしょうか。
それぞれの主菜、副菜、汁物、デザートごとに人気の節分献立をご紹介します!
高齢者に人気の節分献立 主菜(肉・魚)
イワシつみれのみぞれ煮
- イワシ(たたいた身) 150g
- 長ネギ 1本
- 白菜 1/8玉
- 大根 1/6本
- ◇片栗粉 大さじ1
- ◇味噌 小さじ1
- サラダ油 大さじ1
- ポン酢 大さじ3
- 長ネギをみじん切り、白菜をざく切り、大根をすりおろす。
- イワシ、長ネギ、◇の調味料を入れてよく混ぜる。
- 油をしいたフライパンを中火にかけて、2.をスプーンで一口大に落として焼く。
- 3.のふちの色が変わってきたら裏返して、フライパンの片側に寄せる。
- フライパンの空いたスペースに、白菜を入れその上に大根おろしを汁ごと入れポン酢をかける。
- 蓋をして弱火で15分蒸し煮にする。
節分の「いわしの頭」にちなんだいわし料理です。
節分の献立としては主菜としてピッタリ。つみれは多すぎないように作り、もっととろみをつけたい場合は、片栗粉足しましょう。
高齢者に人気の節分献立 副菜
ちくわ入り五目豆
- 大豆水煮1袋(170g)
- こんにゃく2分の1枚
- 〇ちくわ1本
- 〇人参3分の1本
- 〇油揚げ1枚
- 〇干しシイタケ2枚
- 干しシイタケの戻し汁300㏄
- ☆砂糖、しょうゆ、みりん各大さじ2
- こんにゃくは下茹でし、さいの目切りにする。
- 〇の材料を大豆より少し大きめに切る。
- 鍋に水150㏄、切った材料、☆を入れ、中火で15~20分ほど煮る。
副菜で人気の節分献立は大豆を使った「五目煮」です。
だしのうま味を上げるために、他の魚介などからだしをとっても良いです。
かむ力が弱っているときはこんにゃくを少なめにしましょう。
高齢者に人気の節分献立 汁物
具だくさんけんちん汁
- 木綿豆腐(1丁)
- 油揚げ(1/2枚)
- 里芋(5~6個)
- 大根(10cm程度)
- にんじん(1/2本)
- ごぼう(1本)
- こんにゃく(1/2丁)
- 合わせだしで使った椎茸(2枚)
- 刻みネギ(適量)
- だし昆布(10g)
- 干し椎茸(2枚)
- 水(800ml) 胡麻油(小さじ2)
- みりん(大さじ3) 砂糖(大さじ1) 塩(少々) 醤油(小さじ2)
- 鍋に800mlの水にだし昆布と干し椎茸を30分浸け、強火にかけ沸騰する直前にだし昆布を取り出し、椎茸は5~6分煮て取り出します。
- 大根とにんじんは皮をいちょう切り、ごぼうは笹がきにしてそれぞれ下茹でします。
- 里芋は輪切りにして軽く茹で、こんにゃくは茹でて短冊切りに、油揚げは湯通しします。
- 豆腐は水を切り、手でちぎります。
- 豆腐を炒め、一旦取り出し、野菜を炒めて火が通ったら、だしと一緒に煮る。
- 灰汁をとりつつ、調味料で味を調える。
汁物でオススメは「けんちん汁」です。
関東地方などでは節分にけんちん汁を食べる習慣があることから、旬な献立と言えます。
根菜類が噛みきれない場合は小さく切るなどの工夫をしましょう。
高齢者に人気の節分献立 デザート
ほうじ茶豆乳プリン
- ほうじ茶葉20g
- 湯300cc
- A 豆乳500cc、生クリーム50cc、砂糖45g
- 粉ゼラチン10g
- 鍋で湯を沸かします。濃いめのほうじ茶を入れる
- 鍋で1を濾す。少し上にかける分のお茶はとっておく。
- A と温めて粉ゼラチンを振り入れてよく混ぜて冷やす
- 冷めたら冷蔵庫で冷やして固めて、冷やしたほうじ茶をかける。
デザートには高齢者が食べやすい「豆乳プリン」です。
和食に合うように和テイストのほうじ茶を使いました。
高齢者向け節分献立まとめ
高齢者向けの節分の献立についてお届けしましたが、いかがでしたでしょうか。
- 節分の献立は大豆やいわしなどを使った料理
- 病院や施設で提供される高齢者向けの献立は高齢者のからだの変化にあわせたもの
- 節分の人気の献立をご紹介