カニが美味しい季節になりましたね。
頂き物のカニなどいざ食べようと思った時にカチカチに冷凍されてしまって、悠長に解凍していたら食事に間に合いませんよね。
この記事では冷凍されたカニを急いで解凍する方法や最短の解凍時間についてお届けします。
冷凍カニの種類と特徴
冷凍されたカニを適切な解凍をするためには、そのカニの種類や状態などの特徴を把握しておく必要があります。
なぜなら、そのカニの状態に合っていない解凍方法をとると、せっかくの美味しいカニの味が落ちてしまうこともあるからです。
国内で食べられている冷凍カニは主に下の3種類です。
- ズワイガニ
- タラバガニ
- 毛ガニ
では個別に見ていきましょう。
ズワイガニ
福井県の「越前ガニ」や鳥取県の「松葉ガニ」が有名なもっとも親しまれているのがズワイガニです。
10本の足には身がいっぱい詰まっており、他のタラバガニや毛ガニと比べて甘みが強いのが特徴です。
冷凍されたズワイガニの多くは、一度茹でられたから冷凍された「ボイル」となっています。
タラバガニ
次はズワイガニと双璧をなすタラバガニです。
ズワイガニと異なり4対8本の足を持ち、大きさはズワイガニよりも一回り大きく、重量感たっぷりです。
少し淡泊な味ながら、そのボリューム感は最大の満足感を得られると思います。
カニ1杯はかなりの大きさなので、冷凍されたものには足や爪だけでむき身になっている「ポーション」となっている場合があります。
タラバガニもズワイガニと同様、一度茹であられた「ボイル」の状態で冷凍されていることが多いです。
毛ガニ
最後は毛ガニです。
他のカニに比べれば小ぶりなので、食べ応えには一歩及びませんが、何と言ってもそのカニ味噌が絶品です。
他のカニのカニ味噌は苦みがあったり、食べるのに適していない一方、毛ガニは甘みが強く、お酒との相性もバツグンです。
身もちゃんと美味しく食べられます。
他のカニに比べて生のまま冷凍されることが多いのも特徴です。
カニの解凍方法には何がある?
冷凍されたこれらのカニを解凍するときには、いくつかの解凍方法があります。
冷凍されたカニの状態に応じて適切な解凍方法を選びましょう。
カニの解凍方法① 冷蔵庫
殻が付いて一度茹でられたボイルカニでも、むき身の生のカニを冷凍したものであっても有効な解凍方法が「冷蔵庫」での解凍です。
冷蔵庫で解凍させることで、うまみ成分が溶け出すことなく、ボイルカニであれば茹で上げに近い状態に戻すことができます。
ただ、冷蔵庫での解凍には時間がかかります。
カニの種類・状態ごとの冷蔵庫での解凍時間は以下のとおりです。
・タラバガニ姿、毛ガニ 約24時間
・ズワイガニ姿 約18時間
・カットなしタラバガニ足 約24時間
・カットありタラバガニ足 約18時間
・ズワイガニ足 約12時間
タラバガニや毛ガニは1日程度ゆっくりと解凍させることで、味を保つことが出来ます。
さらに気を付けたいのが必ずキッチンペーパーや新聞紙などで包み、お皿やバットに入れて冷蔵庫に入れましょう。
カニがパサパサになるのを防げますよ。
ズワイガニやカットが入ったものや足のみのものなどは解凍時間が短くて済みますが、ご覧のとおり、冷蔵庫での解凍方法は急ぎで解凍するには不向きの解凍方法となります。
では、急速に解凍する方法はないのでしょうか?
カニの解凍方法② 流水
カニの解凍方法2つ目は「流水」を使った解凍です。
この解凍方法が急いでいるときは最適です。
カニをビニール袋に入れて、ボウルに入れて、流水でかけ流しにします。
かけ流しをしている時間はビニール袋のカニを触って確認しましょう。
目安の解凍時間はだいたい30分です。
気を付けるポイントは時間をかけ過ぎると、カニの味が落ちてしまうことです。
できるだけ短い時間で解凍しましょう。
早く解凍したいから電子レンジを使ってもOK?
もっと早く解凍したいはどうすればいいのでしょうか?
よくある声としては「電子レンジを使えるの?」というものですが、これはNGです。
同じく「凍ったまま茹でる」「凍ったまま蒸す」も同様にNGとなります。
なぜかというと、カニの中で凍っている旨味やエキスが全て流れ出てしまうからです。
また、カニの細胞が壊れてしまうことで、身がパサパサになったり殻にへばりつく原因となりますので、これらの解凍方法は選ばないようにしましょう。
甲羅付きカニを急ぎで解凍するには流水&レンジの合わせ技がベスト!
「流水」が急ぎのカニ解凍ではいい方法とお伝えしましたが、これが甲羅付きや殻付きのカニとなると少し難しくなっていきます。
流水を30分かけ流ししただけでは、なかなか解凍されない場合があるのです。
そこでおススメなのが10秒~20秒のごく短い時間の「電子レンジ」です。
「さっき電子レンジはダメだって・・・」と思った方。
もちろん電子レンジを使って、完全に解凍するまで何分もかけ続けるのはダメです。
しかし、カニの細胞が壊れない程度の短い時間であれば有効に使うことが出来ます。
カニしゃぶ用のむき身カニの「流水」解凍が最速!
もっとも早く冷凍カニを解凍して、食べるところまで持っていくのに最適なのが「カニしゃぶ」です。
特にむき身(ポーション)の冷凍カニは「流水」解凍がやり易く、短い時間でOKです。
解凍時間としては5分~10分です。
解凍中にカニを触り状態を確認して、中心部分だけ硬いくらいの半解凍状態で終わらせザルにあけます。
半解凍状態でカニしゃぶにすると、トロトロの状態で美味しくいただけますよ。
解凍の際の注意点
これまで書いたように冷凍カニを解凍する際は、いくつかの注意点があります。
生で冷凍されたカニは「流水」で解凍する
ボイルされておらず、生のまま冷凍されたカニを解凍する際は、流水での解凍がオススメです。
なぜなら、生のまま長時間かけて解凍する場合、黒ずんでくることがあります。
食べる分、調理する分だけ流水で解凍して、早めに食べるようにしましょう。
カニのグレースは洗い流さない
冷凍されたカニのまわりにうっすらと氷が覆っていることがわかります。
これを「グレース」と言います。
カニの乾燥を防いで、美味しさを保つために施された氷の膜です。
水で直接洗い流してしまうと、カニの旨味が逃げてしまうので、膜をつけたまま解凍するようにしましょう。
カニ解凍急ぎまとめ
冷凍されたカニを急ぎで解凍する方法についてお届けしましたが、いかがでしたでしょうか。
- 国内で食べられる主なカニは「ズワイ」「タラバ」「毛ガニ」
- 冷凍カニの主な解凍方法は「冷蔵庫」「流水」
- 最速で解凍するならカニしゃぶ用のむき身カニを流水解凍
- 解凍時の注意点に気をつけて美味しく食べよう
冷凍のカニを急いで解凍する場合でも、カニの特徴や状態を確認して、正しい解凍方法を選んでくださいね。
あとは美味しく食べるだけですよ!